<美術鑑賞会>
■紹介私たち美術鑑賞会の略称は《GVC》です。会員の安部隆雄さんに名付けて頂いたものでGallery Visiting Circleの略称です。現在会員数は36名(男性会員 18名、女性会員 18名)。毎月首都圏の美術館を巡って話題の特別企画展を鑑賞し、ティーブレイクで美術談義?を楽しんでいる気楽なサークルです。
○8月例会(第58回)の報告■ 開催日時:8月19日(金) 13時30分〜16時頃迄 ■ 美術展名:「ドレスデン国立美術館展 <世界の鏡> 」 主催:日本経済新聞社■ 美術館名:国立西洋美術館(上野公園)■ 参加者数:17名(男性:9名、女性:8名)・厳しい残暑の中、17名の会員が集まりました。もう少しで団体割引枠の20名に達する勢いです。・ドイツ東部の芸術都市ドレスデンの”ザクセン選帝侯コレクション”を7つのセクションで見る催しでした。 最初の<ドレスデンの美術収集室>では、美術作品ではなく科学計測器の展示であった事に目を瞠り、大きな 「集光機」裏面の”太陽の顔”が岡本太郎ばりであったのは愉快な発見でしたし、<オスマン帝国文化>の武具・馬装具の展示では、その工芸品として見事さ圧倒されました。<イタリア=芸術の理想>コーナーでは、ヴェネツィアの肖像画・風景画コレクションの数々が紹介されており、 (1)ティツィアーノの「白いドレスの女性の肖像」(2)カナレット「カナル・グランデの河口」 等が目を惹きました。 <フランス=宮廷文化>では、アウグスト強王によるヴェルサイユ宮殿の宮廷文化の取り込みぶりを「王の礼服」や「ローズカット・ダイタモンド装身具一式」「飾り鞍」等で展示され、<アジア=驚嘆すべき別世界>では強王が東洋の磁器に魅了されて「マイセン磁器」を創ったとして「伊万里焼壷5点一式」が展示されていました。<オランダ・コーナー>では、オランダの巨匠レンブラントがドレスデンに及ぼした影響を(1)レンブラントの 「ガニュメデスの誘拐」(2)「ラザロの復活」(3)ヘリット・ダウ「祈る陰修士」(4)ディートリヒ「放蕩息子の帰宅」 等で示されており、本展目玉のフェルメール「窓辺で手紙を読む若い女」は期待にたがわぬ作品でした。 最後のセクション<ロマン主義的世界観>では、ロマン主義の中心地としてのドレスデンが紹されており、美術コレクションで有名なドレスデンに、19世紀の若い芸術家・作家達が集い、ロマン主義の美術の花が咲いた事を以下の作品群で紹介されていました。 (1)ロイスダール「城山の前の滝」(2)フリードリヒ「雪中の石塚」(3)フリードリヒ「エルベ渓谷の眺め」 (4)フリードリヒ「月を眺める2人の男」(5)クラウゼン・ダール「満月のドレスデン」等です。 絵画作品は比較的少なかったものの、幅広い芸術分野を扱った、奥の深い展覧会だったと思います。○9月例会(第59回)の予告 ■美術展:「ルーヴル美術館所蔵 古代エジプト展 」 主催:NHK、 東京新聞 ■会場:東京都美術館(上野公園) ■開催日時:9月16日(金) 午後13時30分 (チケット売場前に集合)■一言PR: ルーヴル美術館の古代エジプトコレクションの日本で初めての本格的公開です。ルーヴルを訪ねられた方は、シュリー翼1階の古代エジプト美術部には行かれた筈です。しかし、19世紀に砂にうもれた古代エジプト文明を再発見したドウノン、ヒエログリフ解読者シャンポリオン、カイロ博物館の前身を創設したマリエットなどがルーヴルの学者達であった事をご存知でしたか。 約5万5000点に及ぶ膨大なルーヴルのエジプトコレクションは豊富さと質の高さで有名ですが、その中から選りすぐりの名品、約200点が紹介されると報じられています。展示構成は、(1)ルーヴルとエジプト学 (2)エジプト人の素顔に迫る (3)人生を謳歌するエジプト人 (4)働くエジプト人 (5)ファラオ:半神半人 (6)エジプト人と神々 (7)エジプト人と死 となっています。
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