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＜俳句の会「朋月会」＞

４月吟行・句会の報告

　今月は、１泊２日の吟行･句会を、高濱朋子先生と１０人の参加者（１名は付添者）により信州安曇野で行い、信濃路の百花の春を満喫しました。

１．日時：４月２１日（月），２２日（火）

２．場所：２１日は大王山葵農場で吟行、穂高ビューホテルにて句会、懇親会、宿泊
　　　　　２２日は穂高神社、碌山美術館で吟行、美術館研修室にて句会　
　　
３．投句：両日とも７句投句

４．２１日の句会
　　朋子先生の御句　
　　　はからずも花追ふ旅となりにけり
　　　残雪を煌めかせてや八ヶ岳
　　　ゆっくりと廻る水車や花山葵
　　　水車小屋古り雪柳真白なる
　　　山吹を手前に置きて画架を組む
　　　安曇野の里はのどけき彩に満つ
　　　蛇穴を出で安曇野に憩ひしや
　
　朋子先生選
　　最優秀句
　　　アルプスの光も集め花山葵（きしょう）
　　優秀句
　　　安曇野や絵の具溶きたき春の色（きしょう）
　　　濃山吹水車の動きゆるめをり（きしょう）
　　　山葵田は蕩蕩として水流す（和生）
　　　深呼吸して山葵田の中にあり（よしこ）
　　　雪残る連山はるか鳶（とんび）舞ふ（まこと）
　　　安曇野に仏やさしく桃の花（ともや）
　　　信濃路や溢るる春の花に酔ひ（としゆき）
　　　縦横に切り裂く空や初つばめ（としゆき）
　　　春や春信濃は信濃甲斐は甲斐（和生）

５．２２日の句会
　　朋子先生の御句
　　　木漏れ日に瀬音に春告鳥の啼く
　　　せせらぎの音なすところ山葵生ふ
　　　残雪やかくまで近き空の碧
　　　穢れなきこの青空に芽ぶく樹樹
　　　御社の小川落花を運びゆく
　　　ひとひらの落花のさそふ落花かな
　　　早逝の碌山を知り春惜しむ

　朋子先生選
　　最優秀句　
　　　安曇野やとろけさうなる春の月（よしこ）
　　優秀句　　
　　　碌山の惜しき夭折花吹雪（まこと）
　　　蔦若葉碌山館の息吹かな（きしょう）
　　　春暁や乾坤に満つ野の息吹（よしこ）
　　　碌山忌時の流れは蔦の芽に（まこと）
　　　絢爛の武者人形や峡の宿（としゆき）
　　　名も知らぬ花もゆかしき山の春（えつこ）
　　　夜空にも春の星座の匂ひする（ともや）
　　　春愁やまた同じ文字辞書を引く（よしこ）
　　　北斗星（ななつぼし）中天にあり山の春（数尾）

来月の句会予定
　　日時：５月１９日（月）１５：００より２時間程度
　　場所：東京支部会議室
　　兼題：穴子、草笛、文字摺草（捩花）
　　投句：兼題句５句（当季雑詠２句以内可）
　　　　　席題句１句（席題は当日先生より提示）　　
　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上