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＜　俳句の会「朋月会」＞

１０月吟行句会の報告
　
　今月は、高濱朋子先生と１４人の会員が参加して、陸奥の中尊寺、毛越寺を吟行しました。お天気もまずまずで、紅葉がだいぶ進んでいました。

１．日時：１０月１７日(月）１８日（火）
２．場所：１７日　中尊寺、句会場　平泉ホテルサンルート
　　　　　１８日　毛越寺、句会場　平泉芭蕉館
３．投句：１７日　７句、１８日　５句
　　　　
４．１７日の句会
　　朋子先生の御句
　　　いにしへを偲ぶ高館秋津舞ふ
　　　北上の流れ静かに秋深む
　　　景展け金色堂の薄紅葉
　　　降るでなく晴るるでもなし薄紅葉
　　　露けしや地震に外されたる鳥居
　　　藤原の栄華を今に惜しむ秋
　　　天覧の能舞台とや秋深む
　　　
　　朋子先生選
　　　最優秀句
　　　　秋色を寄せ付けぬなり光堂（数尾）
　　　優秀句
　　　　金色堂浄土の風に紅葉舞ふ（えつこ）
　　　　新幹線曲る枯野も傾斜して（ともや）
　　　　千年の遺産の重み陸奥の秋（よしこ）
　　　　南部鉄瓶店の一灯秋深む（まこと）
　　　　ほのかなる山影も陸奥秋深む（まこと）
　　　　秋声や甲冑ふるる音すなり（まさえ）
　　　　陸奥や籾殻焼の薄煙（としゆき）
　　　　秋扇しのばすことも旅用意（まさえ）
　　　　秋深む金色世界に身をおきて（よしかず）
　　　　　　
５．１８日の吟行
　　朋子先生の御句　
　　　残月を掲げて浄土秋の声
　　　寺人のひたすらに掃く落葉かな
　　　日溜りの浄土庭園小鳥来る
　　　露けしや人語を排す浄土たり
　　　漣に煌きのせて池の秋

　　朋子先生選
　　　最優秀句
　　　　去る町に心のこして走りそば（まさえ）
　　　優秀句
　　　　風わたる水の浄土や園の秋（まさえ）
　　　　老杉の影より翳へ秋の風（まさえ）
　　　　寺跡の礎石の列や秋寂びぬ（よしかず）
　　　　鳶の笛高き陸奥鰯雲（としゆき）
　　　　現世（うつしよ）に秋を仕分ける浄土池（数尾)
　　　　走り来る風秋冷を置き去りに（えみこ）
　　　　秋の声呼ぶは蝦夷か藤原か（まこと）
　　　　遣り水に鐘の音一つ天高し(和生)
　　　　刻々と地面の変化秋深む(和生）　　　　　　
　　　

６．１１月の句会
　日時：１１月２８日(月)１５：００～
　場所：東京支部会議室
　兼題：酉の市、初時雨、柊の花
　席題：当日決定
　投句：兼題又は当季雑詠５句プラス席題１句

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上