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健康生き生き

vol.23

紫外線と人体影響

大井 玄

 日傘をさしている人を見かけることが多くなりました。昔からおしゃれで日焼けを怖れるご婦人方は日傘を愛用されたのです。
 ところがこの頃は、日傘人口が増えたばかりでなく、せっかく半袖にして涼をとれるはずなのに、長い肘までの手袋を召しておられる。昔から美しく見えるためには本人が辛い思いをするという原則がありますが、日傘、長手袋、日焼け止めファンデーションには「紫外線防御」という健康目的が感じられます。
 冷蔵庫の冷媒やスプレーに使われたフロンが上空に拡散していくと、オゾン層を破壊し、紫外線の地表放射量を増やすことがわかり、製造や使用が禁止されたのは周知の事実です。テレビでは日射しが強いと警告さえ発してくれます。
 紫外線はたしかに過剰にあびると、基底細胞がんという皮膚がんの一種や、白内障になる頻度が高くなることが、オーストラリアなど日射しの強い国から報告されているのも事実です。しかし一方、紫外線被曝量が不足すると、かの有名な「クル病」になることも知られています。私たちも子どものころ「肝油」を与えられビタミンDを補ったものでした。紫外線はこのビタミンを活性化すると教えられました。北国では、今でも夏の日差しを裸になって楽しんでいるのです。
 とすれば、私たちは紫外線に関してどういう態度をとるのが賢明なのか、という疑問を持つ方も現れてまいりましょう。
 実際、紫外線による被害の報告は、白人種についての観察がほとんどのようです。白人種は皮膚のメラニン色素がすくないため、紫外線に弱い。陽光にあたるとすぐ真赤になるし、火脹れができたりする。紫外線により細胞増殖の際染色体や遺伝子レベルで障害を受けると、皮膚がんは当然発生が多くなります。
 しかしアフリカでも、アジアの赤道圏でも、日差しは古代から強く、紫外線量も当然大きいのでした。彼らがびっくりするほど高い頻度で皮膚がんを患っているという報告に接したことはありませんし、皮膚が黒くなっていったというのは、もともと紫外線被曝の大きい地域での人間の環境適応である、という考えが成立しています。
 私たちは、黄色人種に分類されるように、皮膚のメラニン色素は白色人種よりも多く、それだけの自然の保護作用の恩恵を受けていることは間違いありません。
 したがって私たちには選択の自由があると思います。日焼けが好きな人はできるだけ焼けなさい。「tall, dark, handsome」というのが若い女性にもてる一条件だと聞いたこともあります。
 しかし、やはり色白の美に価値を置く人、年齢的に白内障の可能性も高くなってきている人、どうぞサングラスなどを併用して紫外線を防いでください。真夏の直射日光が目眩するほど厳しい日、日傘をさし、サングラスをかけ、よろよろと歩いている老爺がいたら、それはかく申す私であるかもしれません。



 

 

 





 
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