10月例会は10/14、台風一過でいいお天気となりました。出席10名、投句14名、選句13名
           

              お題:「背」

6点 4点+◎  縮む背へ踵を上げる検診日     睦夫
6点 5点+〇  老人会ああはならぬと背を伸ばす  勝弘
6点 5点+〇  老いてなお母の背中が道しるべ   澄子
5点 4点+〇  背中見せ育てたはずがフリーター  恵子
5点 4点+〇  忙しいときの子育て背にまかせ   淑子
5点 4点+〇  丸まった母の背中をそっと撫で   大輔
5点 4点+〇  背に凭れ今日は何の日聞いてくる  純逸
4点 3点+〇  誉めことば背後の意味を読みきれず 敬三
4点 4点    旧友(とも)の背がぽつりと不遇語りかけ 大輔
3点 2点+〇  逃げ水の様な父の背今も追う    大輔
3点 2点+〇  背泳ぎの真似していたら救助され  敬三

今月の秀句(先生の評価◎)
        縮む背へ踵を上げる検診日     睦夫
        言わずとも背中が語る宮仕え    勝次
        秋の夜の冷え込み背中まず教え   淑子

今月の学習(全句にあるとは限らない。上記以外の先生評価〇は句頭に〇)
1、新調の背広に限ってシミを付け          純逸
     中8 限って⇒限り。「背」を意識した熟語はOK
2、〇仲違い背中いちばん怒ってる          淑子
   状況がよく分かる句
3、逃げ水の様な父の背今も追う           大輔
   父の背は逃げ水今も追い続け  様な⇒ようながベター
4、誉めことば背後の意味を読みきれず        敬三
5、背中見せ育てたはずがフリーター         恵子
   親の意に反して・・という気持ちがよく出ている
6、池田屋の柱のきずは刀疵             勝弘
   題に凭れ過ぎ。背が浮かんでこない
 
 
7、ノーベル賞名古屋に背中向けません        康弘
   普通は足、無理使いの感あり。ません⇒られず
8、飛び出しだ背筋が凍る街の路地          純逸
   句意は分かる。飛び出しだ⇒飛び出しへ 街も不要か
9、背の高いボーイフレンドだんなチビ        のぞみ
   順序を替えて⇒だんなチビボーイフレンド背が高い
10 肩書で背中押されて子会社に           勝次
   助詞止めが気になる。⇒子会社へ肩書が背を押してくる
11 縮む背へ踵を上げる検診日            睦夫
12 親の背を見て子は育つホントかな         淳
   親があるので子は不要。⇒親の背を見て育つとは限らない
13 背伸びせず分相応に楽に生き           澄子
   分相応と楽に生きは同じ。楽に生き⇒生きて今 
14 〇定年後背広が隅で泣いている          好孝
   泣いている⇒あくびする の表現もいいのでは
15 子を背負うDNAが抱き落とす           睦夫
   抱き落とすは苦しい表現 おんぶはアジア系に多い
16 成れたかな後姿で語る父              達夫
     2つの情景を思わせる。後ろ姿が妥当
17 老人会ああはならぬと背を伸ばす          勝弘
18 忙しいときの子育て背にまかせ           淑子
     男女で解釈が異なる可能性あり。親の背かおんぶか
19 言わずとも背中が語る宮仕え            勝次
     ことばの強調だがダブッてはいない。 ペーソスあり
20 私チビ娘大きく誰の子や              のぞみ
   下5が乱暴。⇒私の子かしら背が高すぎる
21 背もたれを半分倒し満月を             康弘
     光景はいい。⇒満月へ座いす半分ほど倒し
22 背泳ぎの真似していたら救助され          敬三
     ばかばかしくて面白い句
23 二人乗りしがみつく娘(こ)に背汗ばむ       純逸
     娘に“こ”は不要。リズム的に、背汗ばむ⇒汗ばむ背
24 丸まった母の背中をそっと撫で           大輔
25 年頭の辞年に一度は背筋伸び            好孝
     上5が読みずらい。⇒年頭の辞へ年一度背筋伸び
26 〇三面鏡背中の秘密のぞいてる           恵子
27 御嶽を背中に受けて命絶え             淳
   命絶えの表現は不可。⇒犠牲者の数御嶽を背に受けて
28 老いてなお母の背中が道しるべ           澄子
29 秋深く背中合わせの暖かさ             勝弘
     背中合わせには仲違いの意味もあるが、ここは素直に読む
30 バックシャン突然揺れてハックション        淳
   ダジャレっぽい句
31 背もたれに体預けてちょい寝する          澄子
     報告っぽい
32 噴石をデイパックで避け逃げ下りる         睦夫
   中8.⇒噴石を防いでくれたデイパック
33 背筋を鍛えど痛みだけ残り             好孝
     文語体あり。⇒背筋の強化で痛みだけ残り
34 秋の夜の冷え込み背中まず教え           淑子
     擬人法の好例で上手い句
35 旧友(とも)の背がぽつりと不遇語りかけ      大輔
     (とも)は不要。友達の後ろ姿のありがたみ(川上三太郎)
36 背中から声をかけたら違う人            康弘
     ストレート過ぎる
37 〇カラオケになれば背筋が伸びてくる        敬三
     伸びてくる⇒カラオケになれば背筋をシャンとさせ
38 背中ゾクッ葛根湯を飲んで寝る           恵子
     報告っぽい
39 〇背が伸びる薬があれば欲しかった         のぞみ
     変らぬ気持を詠むなら⇒背の伸びる薬今でも待ち続け
40 年金日折れそう背中一休み             勝次
     バラバラな感がある⇒折れそうな背がほっとする年金日
41 背番号3は今なお大スター             達夫
     背番号3はスターが多いが長嶋さんは特別かも
42 背に凭れ今日は何の日聞いてくる          純逸
     女性(奥様?)の甘え。⇒背に凭れ今日何の日と聞いてくる
                                                              以上 文責:永田(今月のみ代理)
お知らせ
9月例会の報告は、入力方法の手違いで、カテゴリーの「サークル」(川柳サロン)からではなく、「アカイブ」(2014年9月)からご覧いただけます。編集で修正出来ればサークル(川柳サロン)から閲覧可能となります。(通常とおり、カテゴリー「川柳サロン」からご覧になれます。修正しておきました。淑子さんと同期生 2014・10・21)