E-News&Songs3月オンライン会合報告
報告者:三浦 一男
3月は北京オリンピックに関するジャパンタイムスの社説「With celebrations and controversy, the 2022 Winter Olympics begin」を取り上げました。事前に英文の解釈の検討をメール交換で済ませて、3つのテーマで意見交換をしました。
① オリンピックで印象的な選手の活躍の紹介(第一部)
② 中国のオリンピックに対する運営上の諸問題(第二部)
③ 国際オリンピック委員会そのものの諸問題(第三部)
について実際の実例を検証しながら意見を交換しました。オンラインなのでKey Words や画像をPPで共有して、なごやかに楽しく語りつつ、IOCへの変革まで話が発展しました。
第一部 印象的な選手の活躍の紹介 Impressive athletes in the Games
1. Yuzuru Hanyu : Officially Qualified Triple Axel in Men’s Figure Skating
ISUが五輪2連覇中の羽生弓弦選手の4回転アクセルを着氷と認定、偉大な歴史を刻みました。
2.Yuma Kagiyama : Men‘s Figure Skating Silver Medalist. Yuzuru’s Candidate Successor. His father is a coach for him and participated 1982 Olympics. We enjoyed his performance by You Tube.
男子フィギュア銀メダリスト。羽生弓弦の後継者候補。父も同じ種目の選手であり(1982)、父子ともにオリンピックに貢献。実際の演技を動画で鑑賞しました。
3. Ayumu Hirano : Snowboarder Gold medalist
Mr. Shaun White, the three time-gold medalist (who finished fourth) and Ayumu congratulated one another after the halfpipe event. We learned rules and techniques from one of the members.
これまでのGold Medalist Shaunは4位だったが競技後Ayumuと互いに抱き合って賞賛したことは印象的でした。メンバーから試合のルールや技についての説明を聞いて学びました。
4. Miho Takagi: Women‘s Speed Skating All Rounder Unbelievable skate edging technique and stress proof management. Unbelievable performance after racing, beforehand, in the 3,000m, 1,500m and team skating-pursuit.
1000m金、500m、1500m、女子チームパシュートで銀メダルを獲得した全天候型の天才。卓越したエッジング技術と抜群のストレス管理力はすごいです。とくに各種競技に毎日のように参加してメダルを獲得する体力は信じがたいです。
5. Sara Takanashi: Despite unfair inspection of her jump suits right after her gold medal class jump on the normal hill, she did her best with deep grief.
理不尽なスーツ違反という悲しみの中アスリートとして何一つ苦情も言わず 最善を尽くしました。
6. Ryoyuu Kobayashi: Men’s Ski Jumping King Gold on Normal Hill and Silver on Large Hill his sincere attitude or composure(落ち着き) and speech when surrounded by the media are attractive
男子スキージャンプのキング、ノーマルヒル金メダル、ラージヒル銀!静かなものいい、落ち着きと意見の開陳は人々を魅了しました。
7. Women’s ice hockey team of Japan was ranked sixth. One of our members engaged in the ice hockey team in the university and watched the games well.
発表した会員曰く、日本の女性チームが6位に入賞、よくやってくれたと思います。学生時代はアイスホッケーをやっていたので特にしっかりとゲームを見ました。
8. Masako Ishida: Women’s cross country 30km free, 26th, 1 hour32minutes 6seconds, No.1 among four Japanese athletes. She did her best at the goal and was defeated by photo judge with a competitor who won 25th at same time record. Physically hardest sport under hardest conditions; still she did her very best for the goal.
石田正子、30kmクロスカントリーフリー、25位、4人の日本人の中では一番。26位であっても25位選手と写真判定で負けるほどに追い上げた努力に敬服。最も過酷なスポーツ種目、過酷な天気のもと、ゴールに向けて全力投球。
第二部 中国のオリンピックの運営上の諸問題 Operation problems on Beijing Olympics by the Chinese government
1. 中国オリンピック委員会は全力を挙げてオリンピックを安全に終えることで習近平及び中国国民及び世界に国家の威信を見せつけました。中国のテニス選手をバッハ会長とテレビインタビューをすることで拘束されていないことを証明しました。パラリンピックの開会式ではIPC会長の挨拶のうち平和に関するところだけ中国語に意図的に通訳しませんでした。オリンピックの政治的利用が目立ちました。
2. 中国寄りロシア寄りの審判結果が10例以上あった。その中には金メダルの行方も変わるものがありました。一方で中国の女性ファンは羽生結弦、高木美穂、Nathan Cheng等をえこひいきなしに歓迎しました。
3. 人権問題を抱える中国が果たしてオリンピックを開催することができるのか疑問です。特にウイグル地区でウイグル人が再教育キャンプで拘留されていると報じられています。欧州を中心に外交的ボイコットをしました。2018年のソチオリンピックの時の三分の一程度の外交官しか集まりませんでした。
4. コロナ禍、中国はゼロコロナを目指し、いわゆるバブル方式を東京オリンピックのそれを上回る厳しさで運用したので、選手達はまるで刑務所にいるみたいと不平を言ったものの、北京オリンピックはコロナの点では安全に開催できたといえます。
5. 中国は運営のために巨額の投資をおこないました。人工雪も導入しましたし、無人運転バスや自動調理機、自動配膳機、その他AI利用のロボットなどを選手たちは遭遇し経験しました。全体としては、中国はよくやったといえます。でもこのような華麗なオリンピックを他の国はできるのでしょうか。
第三部 国際オリンピック委員会の組織上の諸問題 The operational and organizational problems on International Olympic Committee
1. IOCは1894年設立、スイスローザンヌ在の非政府組織、111カ国が加盟、32名の委員で構成、放映権、五輪マークデザイン、31の国際スポーツ組織を独占している。意思決定は実質ヨーロッパ諸国が持っていてフランス語が主につかわれる。開催国の決定権はIOCが保有、開催の中止はできず、その場合は罰金を支払わなければならない。
2. オリンピック大会はスポーツのイベントであってそれ以上のものではありません。しかし近年IOCはその精神において、お金の面で、運営面でオリンピック憲章に定めた本来の目的を見失っています。今やオリンピックに関係する人々はオリンピックから政治面や商売上の利点を得ることを求めています。オリンピックを神聖であるとみなすいささかの根拠も理由も見当たりません。
3. IOCはとても古びていて排他的であり、世襲的であり利益追求型の組織になっており、誰もこの組織が公正で公明でヒューマンな組織であることを期待していません。このIOCを改革するには内部からの実施は困難です。外部から、できれば世界的に賞賛されるような人物又は組織が選ばれることが望ましい。組織はユネスコのように国連の組織の中に置かれることがよいのではないかとの提案がありました。