川柳サロン令和4年4月例会 お題「誘う」3句+雑詠1句
4月12日(火) 銀座オフィスで開催。
出席 津田暹先生と会員8名、 投句のみ3名
年度賞の発表、、最初に、コロナ禍で延び延びになっていました令和2年度と令和3年度の2年分の年度賞が発表され、受賞者には津田暹先生から副賞とともに盾が贈られました。
令和2年度年度賞
正賞 面白い逸話花咲く通夜の酒(勝次)
準賞 急停車一帯一路武漢駅(たけお)
準賞 リニアカー着工前にトンネルへ(純逸)
令和3年度
正賞 冷え切った我が家に欲しい温暖化(敬三)
準賞 非核化に声を出さない被爆国(勝弘)
準賞 コロナより飲食店が先に消え(達夫)
今月のお題「誘う」
津田先生◎or〇 会員よりの得点数 +数字
◎+4 天国の友をズームに誘いたい(淑子)
◎+0 うたた寝がしたくて午後はワイドショー(たけお)
○+8 定年後土に誘われ野良仕事(勝次)(今回の最高点)
〇+3 入学式部活勧誘くぐり抜け(敬三)
〇+3 お試しで買って継続断れず(達夫)
〇+3 誘われる内が花だとどこへでも(達夫)
〇+2 新コロナ誘い断る盾となり(和央)
○+1 盃の軽く一杯重くなり(勝弘)
「今月の学習」
1.赤ん坊の寝息にこくり高いびき(和央)、、「こくり」は不要。→「赤ちゃんの寝息に続く高いびき」
2.風誘う鼻よりもなお眼に花粉(純逸)、、、浅野内匠頭辞世の句の引用は面白いが、「花」と「鼻」のぴったり感が薄い。
3.春眠のお誘いなくて早起きに(淑子)、擬人法は面白いが、助詞止めを変えると川柳的になる。→「春眠のお誘いもなく早く起き」
4.コロナ禍が楽しい誘い駆逐する(睦夫)、、、→「コロナ禍に誘いすべてを駆逐され」
5.料亭へ部下を上座の肩叩き(和央)、、、助詞の使い方を変えると良い。→「料亭で部下を上座に肩叩き」
8.騒ぎ立て興味を誘う週刊誌(勝次)、、、その通りの句になっている。→「あの人のまさかで誘う週刊誌」
9.寄ろか寄ろ魚(うお)と水とが縄のれん(淑子)、、、(うお)は不要。→「目くばせで魚と水とが縄のれん」
10. ご主人様と呼ばれ連れられ無一文(純逸)、、、中7が説明的。→「ご主人様へ目尻を下げて無一文」
11.目を覚ませ甘いお誘い怪我のもと(治郎)、、、標語になっている。→確かです甘いお誘い怪我のもと」
12.ベラルーシあおり幅寄せロシア顔(たけお)、、、箱川柳になっているのを避ける。→「ウクライナへあおり幅寄せベラルーシ」
13.恋心誘い誘われ夢うつつ(治郎)、、、そうですねの句になっている。→「誘い誘われ宙を舞う恋心」
14.飲み会は最優先に予定する(純逸)、、、説明調になっている。→「飲み会は最優先の予定表」
15.居心地の好さに誘われ泥酔に(惠子)、、、「好さに誘われ」とは?助詞止めも避けて。→「居心地のよいお誘いに酔い潰れ」
16.嵌らない甘い言葉の誘い水(治郎)、、、そのままの句になっている。→「飲みません甘い言葉の誘い水」
16.日本を五輪の氷北京誘う(睦夫)、、、日本・五輪は不要。→「北京から雪と氷の誘い来る」
雑詠
津田先生◎or〇会員よりの得点数 +数字
◎+6 なにを着る昼は初夏でもあさ真冬(淑子)(今回の最高点)
○+6 情報戦真っ赤な嘘で正当化(純逸)
○+5 咲くひまわり家族と見るはいつの事(勝次)
〇+5 胴上げの陰で音無く桜散る(勝弘)
○+1 Zマーク虚しく見えるロシア軍(達夫)
〇+1 令和にも昭和にもある明治牛乳(睦夫)
○+0 ロシア去りキエフの街に春よ来い(治郎)
「今月の学習」
・一票が欲しいばら撒き給付金(和央)、、、→「給付金諭吉の顔が票に見え」
・花粉負け画面の花見ばかりなり(惠子)、、、→「お花見を画面に限らせる花粉」
・杖を持ち電車に乗れば席が空き(敬三)、、、→動詞の羅列で報告になっている。→「立っている杖に車内の席が空き」
津田暹先生の例句
・社長にはいつでもなれるネオン街
・使いすぎに注意とサラ金のチラシ
次回のお題 「雲」(締め切りは4月29日です)
5月10日(火)銀座オフィスで開催の予定です。 現在例会は毎月第2火曜日13時30分から16時です。
入会者募集中!
川柳に興味をお持ちの方 是非見学にお越しください。
ご見学・ご入会等のお問い合わせは、同窓会東京支部( kg_tokyo_soumu@yahoo.co.jp )にお問い合わせください。
指導は著名な津田暹(すすむ)先生。 全日本川柳協会元理事、雑誌「川柳研究」元編集長及び発行人。
現在世話役 石田達夫(s45)
メンバー 男9名、女性2名