あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
朗読倶楽部<クレセント>は毎月2回、米倉紀之子(よねくらきしこ)講師の 指導のもと、朗読を楽しんでいます。
米倉講師は、1990年 関西学院大学 文学部卒業、元岡山放送アナウンサー、現在は 「劇団 昴」の劇団員。
2022年1月6日銀座オフィスで、1月第1回の定例会を行いました。 参加者14名(講師含む)。
■ 発声滑舌練習
「声に出して読みたい日本語①」(著/齋藤孝)より、『弁天娘女男白浪(白浪五人男)』を朗誦。「知らざあ言って聞かせやしょう」で始まる 歌舞伎でも有名なこの口上。弁天小僧菊之助になりきり、声をしっかり腹から出す練習です。
出典:刀剣ワールド財団(東建コーポレーション株式会社)
■ ラジオ体操第二
ラジオ体操第二、音楽に合わせて、まずは両足跳びから。足や腕、全身を伸ばしました。
■ 共通テキスト① 『陰翳礼讃』(著/谷崎潤一郎)
共通テキストは講師が選択。毎回2冊を並行して読みます。
そのうちの1冊、『陰翳礼讃』には6つの作品が収められていますが、前回まで「陰翳礼讃」と「客ぎらい」(抜粋)を朗読。本日は「旅のいろいろ」の最終後部分を読みました。当時の奈良方面の旅の楽しみかたを、谷崎が独特の視線で述べています。
<講師の講評>谷崎の文は1文が非常に長いのが特徴。途中で息が切れてしまいそうになるが、そこをなるべく長く、たとえば1文を4等分するところを2等分するように読むと滑らかに聞こえる。
本日で『陰翳礼賛』は終了。次回からは新しい作品に入ります。
(10分休憩)
会員の差し入れ。甘い系、しょっぱい系、のどを潤す飴。
■ 個人テキスト 個人が自分で読みたい作品をテキストとして選びます。毎回2~4人が読み、米倉講師より講評を受けます。
① 中脇謙治 『或る朝』(著/志賀直哉)
『暗夜行路』『清兵衛と瓢箪』などで有名な「小説の神様」と称せられる志賀直哉の作品。『或る朝』は、朝起きられない男の子とそのおばあさんの日常のちょっとした事がらの話。
② 木村高明 『センセイの鞄』より「花見」(著/川上弘美)
2001年に谷崎潤一郎賞を受賞した作品。駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさん。ツキコさんとセンセイのゆったりした日々が綴られています。あちらこちら出かける二人ですが、今回は花見に出かけます。
※ 次回1月19日の朗読は、奥山寿子、三好莞子の予定。
■ 共通テキスト② 『きいろいゾウ』(著/西加奈子)
セクション29に入りました。都会から田舎に引っ越してきた若い夫婦の物語。前半はのどかな日常生活の話でしたが、その穏やかな生活が一変し、話は思わぬ展開を見せます。
<講師の全体講評>
・文章の最初の読み出しが大事。作品の性質を考えて、1行目をどう読みだすか、工夫が必要。
・話し手の声は、人物のキャラクターもブレンドして変化を持たせるとよい。
・文中の「、(読点)」を活かした読みを心がけるとよい。
現在のクレセントのメンバー。前列中央が米倉講師。写真撮影のときだけマスクを外しました。 丸枠の中は、本日の欠席者。
休憩時間、窓の外を見れば雪が舞っていましたが、帰る頃、銀座オフィスのビルの外はうっすら雪景色。この日は夕方にかけてさらに降りました。
感染が急速に拡大している状況なのでランチ会は自粛、三々五々解散しました。
■ 今後のスケジュール
※ 会場は、基本は銀座オフィスですが、状況により、銀座オフィスかzoomか、またはその併用か、今後は その都度検討する予定。
1月19日(水)11:00~14:00 定例会 (この日は時間が変更になります。)
2月1日(火)10:30~13:30 定例会