46年会では7月18日の夜半1時間半にわたりゲストも含め15名ほどが参加してZoomによる交流会を開催しました。
ゲストとして谷口東京支部長と杉元学年担当副支部長をお招きして、関西学院アメリカンフットボール「ファイターズ強さの秘密2011〜2020」をテーマに講演いただきました。
今回Zoomソフトは、谷口さまのご紹介により東京支部のズームアカウントを利用させていただき併せて感謝申しあげます。
初めに招待者からお二人を同窓会メールマガジンに基づき紹介し、杉元さまからご挨拶をいただきました。
講演はおよそ1時間ほどで、その後約30分間質疑応答を行い、その後、お二人の退室でシステムが一時切断しましたが、再開後に今後の予定として、8月はオリパラや夏休みゆえに休会とし、以降は演題などを募って継続を図ることになりました。
以下は谷口さまによる講演内容とその後の質疑応答の紹介です。
1. ファイターズは関西学院大学体育会に所属するアメリカンフットボール部のチーム名である。1941年創部、関西学生アメリカンフットボール連盟に所属。
2. 戦後1946年に部が再結成され、関西学生アメリカンフットボール連盟に参加する。
3. 1949年、関西リーグ初優勝、甲子園ボウル初出場・初優勝、以降1981年まで33年間甲子園ボウルに連続出場。
この黄金時代を作り上げた要因の一つ目として、中学部・高等部・大学の10年間のフットボール一貫教育を実現した。
二つ目の要因は、アメリカの最先端のフットボール理論をチームに導入したことである。
4. 2006年春には上ヶ原キャンパス内の第3フィールドに練習拠点を移転した。
5. 2011〜2020年の間、甲子園ボウルに9回出場し、8勝1敗の輝かしい戦績を挙げた。
6. リクルート戦略
上述の背景には、関学のリクルート戦略がある。
関学の選手育成の特徴は上述の中学部、高等部からの一貫教育が主体であったことから、ほとんどが高等部から内部進学した選手であったが、2008年からスポーツ入試が本格化したこと、系列の啓明学院出身者が本格的に入学始めたことにより、高等部と啓明学院高等学校出身者の占める割合は約半分となりファイターズを形成している。外部からの多彩な人材にコアとなる高等部と啓明学院高等学校出身者が上手くミックスして、戦績だけでなくファイターズの良き伝統が継承されている。他種目スポーツから転向するアメフト未経験選手を、チームが一丸となって心技体を教育育成してゆくノウハウと、永年蓄積された組織力でライバル校に対抗。近年は、地元小中学生や高齢者への支援、初等部や啓明学院との積極的な交流を図り、各種ボランティア活動を通じて、小中高の保護者や系列校へのファン層獲得に向けリクルート活動を行なっている。更に、創部以来社会人や有名企業へOB会からコーチ指導者を派遣し、OB卒業生による選手層の発掘に貢献している。OB会によるOB会費納入率は9割にのぼる。
7. 高等部・中学部へのコーチ派遣は1950年代からであるが、1990年からは大学で一年間フットボールを研鑽し、2年生から高等部、中学部、啓明学院中高にコーチとして派遣され、技術、戦術面での指導を実施する。これにより大学、高等部、中学部、啓明学院高等学校、中学校、5チームのフットボールに対する考え方が統一された。
その後の質疑応答では、アメリカの学生を招聘しての交流は最近余り聞かないが経済的な問題なのかどうか、アメフトの関学全体での活動状況、プレーの作戦・サイン面などについての疑問に対し、谷口さまから詳しくご説明いただきました。
文責 森本廸和