川柳サロン12月例会  お題「師走」+雑詠1句

12月10日(火) 銀座オフィス  出席9名  投句9名 今回より建夫氏が参加(今回はお試し参加ですが、投句も有りました)

津田先生◎or〇  会員よりの得点数 +数字

◎+7  師走来て今年の抱負思い出す(純逸)(今回の最高点)毎年3日坊主を繰り返す様子を上手くまとめている。

〇+5  師走でも国会内は花見会( 敬三)  11月から騒ぎ始めた。→国会内秋に桜を咲かせてる

〇+5  アマゾンが師走の街を駆け巡る(睦夫) 駆け巡っているのは「クロネコ」か「飛脚」だが、「アマゾン」の方が象徴的。

〇+4  去る一年漢字一文字世を語る(勝次) 「一年」は3字になる「今年」でも良い。「漢字一文字世を語る」の表現が良い。

〇+3  忘年会嫌なことだけ忘れたい(勝弘) →忘年会忘れたくないこともあり

〇+2  BSが忠臣蔵で埋まる月(惠子)「埋まる月」とすると説明になってしまう。「月」は要らない。→BSに忠臣蔵が勢揃い

〇+1  師走来る歳暮が来ない定年後(睦夫)   「来る」と「来ない」の対比反語が上手い。→師走来るも歳暮が来ない定年後

〇+1  イルミネーション白内障に眩しすぎ(敬三)

〇+0  師走の京タスキ渡しに熱く燃え(勝次)全国高校駅伝ことを詠んだが、知っている人が少なかった。

「今月の学習」

1.  大掃除せず賀状は出さずおせち買う(純逸)上7の句、、今は上8までは許されている(中7下5を大切にする)。賀状は「がじょう」で4字ではないのかとの質問あり、、、字数は音数で数えるので「賀状」は3字になる。願望ならば面白い句。

2.  のんびりと散歩が日課師走街(睦夫)「師走街」では分からない。→のんびりと散歩が日課暮の街

3.  忘年会二日酔いでも今日も行く(達夫)→「今日」は要らない。→忘年会二日酔いでもまた出かけ

4.  コンサート忘年会で神忘れ(淑子)  本人の弁:師走はコンサートや忘年会で忙しく、大切な日本の神様を迎える正月の準備を忘れている。

5.  いつからか師走年明け大差なし(建夫) 内容は面白いが、「師走」は12月のことなので年末にはならない。→年の瀬と年明け今は大差なし

6.  気配りの一言添える賀状書き(勝次)   「賀状書き」の「書き」は要らない。

7.  クリスマス終わった次はしめ縄だ(達夫)  「だ」は表現が乱暴。本人の弁:日本人は、キリスト教のクリスマスツリーと神道のしめ縄を12月に行っていることを詠んだ。→クリスマスツリーを門松に換える

8.  お決まりの師走映像ポカンと見(建夫) 「ポカンと見」は何を表現したいのか状況が分からない。本人の弁:TV関係の仕事をしていたので、師走になると今年も相も変わらず同じ映像ばかりであきれていることを詠んだ。「ポカンと見」の「見」で終わるのは「し止め」と同じで良くない。(「し」は「する」「見」は「見る」の動詞の連用形。古川柳のような前句付なら違和感がないが、川柳単独では落ち着かない)

9.  趣味の数忘年会で再確認(淑子)  下6の句。これを避けるのには「再確認」を上に持ってくる→再確認忘年会で趣味の数

10・ リースケーキを餅と門松で締め(惠子)  「餅と門松」なら師走ではなく正月7日まで来てしまっている。リズムが取れていない。本人の弁:クリスマスケーキ、クリスマスリースが終わったら、今度はお餅と門松の用意で締めるということで、「今月の学習」7番と同じ主旨とのこと。

11. 職終えて暦求めて駆け巡る(勝弘)「駆け巡る」は少し大げさ。→定年後くれるのを待つカレンダー

12. 面倒のすべてをチャラにする季節(淑子) すべてをチャラには出来ない。「季節」ではなく「師走」とした方が良い。→面倒のすべてを整理する師走

13. 賀状より喪中葉書が多くなり(敬三)  喪中はがきが賀状より多くなるかどうかは、年が明けないと分からない。

14. プリンター悲鳴を上げてインク切れ(達夫) 「師走」のお題にもたれた句になっている。→プリンター年賀へ悲鳴インク切れ

15. 年末に掃除に走る無精者(惠子)掃除をするだけ良いのでは?淑子さんの提案句:年末にルンバ走らす無精者

「津田先生の例句」
   1. クリスマスケーキ母には和菓子買い

   2. 十三月が欲しくなる十二月

「雑詠」

津田先生◎or〇

◎+2 ワンチームになれず大臣また辞任(純逸)(今回の最高点)2つのニュースを上手く組み合わせて詠んでいる。

〇+3 近頃は財布の中もキャッシュレス(敬三)

〇+2 雅子様涙に見せる過去の日々(達夫) 「涙に見せる」の表現が良い。

添削

  1 どっこいしょぎっくり防止合言葉(勝弘)  ブツブツ感がある。

  2 憂さすべてビールの泡が引き受ける(淑子)「すべてを引き受ける」は大げさ。→憂さすべてビールの泡に癒される

  3 消えては困るガラ系たのみ喜寿の坂(勝次)   「ガラ系」ではなく「ガラケー」にする。老いのことを「喜寿の坂」と5文字も使うのは無駄。

   4.ここ座るたった一駅若い男(やつ)(建夫)「男」を「やつ」と読ますのはNG「奴」で良い。「ここ座る」も表現的にNG→優先席たった1駅若い奴

   5.聖職者イジメの背中示す今(惠子)本人の弁:この聖職者とは神戸の学校で後輩の先生をいじめた先生のことを指している(先生は昔は聖職者と言われた)背中で人の道を示さなければならない先生が、今はイジメをしているということを詠んだ。→先生がイジメの見本示す今

 次回  お題「草」

令和2年1月14日(火)14時45分から16時45分。場所は 銀座オフィス 毎月第2火曜日14時45分から16時45分

終了後、隣のビル地下1階の「石松亭」(コパン41号で紹介されている「銀座お勧めの店」)にて新年会を開催いたします。

入会者募集中!

川柳に興味をお持ちの方 是非見学にお越しください。希望者は世話役の石田までお問い合わせください。

指導は著名な津田暹(すすむ)先生。雑誌「川柳研究」元編集長及び発行人。

現在世話役小山内惠子(s45)、石田達夫(s45)(090-3357-4101)

メンバー 男6名(7人)、女性2名。