川柳サロン1月例会 お題「底」+雑詠1句 1月9日(火)ランバスホール 出席9名
津田先生◎or〇 会員よりの得点数 +数字
◎+12 腹の底見せてしまった無礼講(敬三)「見せてしまった」という表現が面白い。
◎+6 聞き流す言葉は底で渦になる (康弘)気に食わない言葉が渦になって残るという表現が良い。
〇+2 被災地が次々見せる底力(達夫)
〇+1 貧乏な道を知ってる靴の底(康弘)「知ってる」は平凡→貧乏な道に靴底飽きて来る
〇+1 A I に心読まれる近未来(勝弘)「A I]と「近未来」とは意味が重なるので「近未来」は要らない。→A I に心の底を読まれそう
〇+1 靴底が減るのが遅い定年後(敬三)靴底が早く減る句が多い中、減るのが遅いという句はユニーク。
〇 スランプを天の恵みと受け入れる(達夫)お題「底」から少し遠い。
「今月の学習」
1.底冷えの京言い訳に手をつなぐ(恵子) 「京」である必要はない。 「言い訳」では面白くない。→底冷えをよいことにして手をつなぐ
2.営業の頑張り示す靴の底(純逸) その通りでありふれた句。
3.物作り日本支える底力(勝次)→今の日本では東芝や日産などが物作りで問題を起こしており、タイミングが悪い句になった。
4.お人好し底を保ちつほどほどに(淑子)理屈っぽい句になっている。→底抜けにならぬ程度のお人好し
5.ティータイム底の一滴注ぎ挿れ(純逸)誰も意味が分からなかった。→英国ではポットに入れた紅茶を注いだときの最後の一滴をゴールデンドロップという。
6.池浚え何が出るかとテレビ見る(睦夫)報告になっている。→池浚えお宝出るかとテレビ見る
7.どん底で1円重み教えられ(勝次)「1円重み」は良くない。→1円の重みどん底で悟り
8.鍋底のピカピカちょっと良い気分(恵子)正直で、予定調和的な内容になっている。
9.底抜けの大雨降らし泣く元気(淑子)幼い子の大泣きだがちょっと大げさすぎる。
10.底抜けの笑顔の陰に憂い秘め(恵子)→「蔭」と「憂い」は意味が重なる→底抜けの友の笑顔にある憂い
11.名講師作者以上の意味を読む(勝弘)津田先生のこと?お題「底」が見えて来ない。
12.子が授かり女に宿る底力(勝次)「子が」ではなく「子を」にした方が表現がきれいになる。今風の句ではない。
「先生の例句」
1.川底に何かが動き出して春
2.敗戦を知らない海の底がある
3.糠床の底に沈めておく快楽
「雑詠」
津田先生〇
〇+4金をかけ金にならない資格取り(康弘)→金掛けて金にならない資格取り
〇+2田作りに歯の健康を疑われ(恵子)
〇+2語の乱れ今や全然大丈夫(勝弘)代表例の言葉を使って上手に詠んでいる。
〇 インスタ映え美味しいよりもまず美形(純逸)美味と美形をうまく対比している。
〇 病む友に見舞いの品はぬいぐるみ(淑子)「ぬいぐるみ」はセラピーになる。
添削その他
1.シャンシャンを抱きしめたいな今の内(達夫)→シャンシャンを抱きしめるなら今の内
2.眠れない羊が何故か競走馬(敬三)想像すると面白い。
「2017年度賞発表」1月9日 津田先生より盾と副賞(観葉植物)が送られました。
正賞 剣山に刺されて人を癒す花(純逸)(2月)
準賞1 飲むほどに口もほころぶ国訛り(勝次)(11月)
準賞2 秒針ものんびり回る花時計(敬三)(2月)
次回 お題「ゆらゆら」2月13日(火)15時からランバスホールにて
川柳に興味をお持ちの方へ
ランバスにお越しください。見学自由、無料。2月のお題は「ゆらゆら」。
例会は毎月第二火曜日15時から17時。毎月の会費1500円(半期払い)と場所代200円。
指導は著名な津田暹(すすむ)先生。雑誌「川柳研究」元編集及び発行人。 東工大s36卒業。市原市在。
現在世話役小山内惠子(s45)、石田達夫(s45)。男7名、女性2名。
kg-tokyo.co内の「KG川柳サロン」をご覧ください。毎月の成果がでています。
お待ちしております。