【三日月会3月度例会報告】
三日月会2016年3月度例会の講師にお迎えしたのは元タクシードライバーの青野輝子様です。「駆け抜けた私の90年」というタイトルで、いままでのなかで最年長の講師のお話をうかがおうと43名の皆様がご参加くださいました。ありがとうございました。
赤のドレスに華やかなアクセサリーをつけての登場に会場の空気がぱっと明るくなりました。
女性も自立が大事とのお母様の教育方針を心に刻み、師範学校を卒業後、数々の職業についてこられました。語りくちは、さばさば、てきぱき。マイクなしで会場を歩き回り参加者に話しかけながらという講演スタイルです。
どの仕事につかれても一貫しているのは嘘をつかないということです。小学校教師を3年で辞められたのは、戦争に負けたので生徒に合わせる顔がないと思ったからでした。上京後、就いた参議院議員の秘書の仕事は当時の政治家の嘘も方便の姿勢にいやけがさし辞職。車のセールスウーマンのときは女性にはルノーがいいと販売し成績を上げてきたのに、ルノーが日本での販売を中止したとき、違う車を売るのを潔しとしなかったから。
そして最終的に選ばれたのはタクシードライバーという仕事でした。仕事についたその日から売上はトップ。4年間会社に勤めたあとは個人タクシーの免許をとり、協会の組合長まで勤められました。45年間で乗せた乗客は16万881人、走行距離は200万キロでした。
この仕事を支えたのは人との縁を大事にするという姿勢です。仕事に出た日にはじめて乗せた大学生の相談に乗り、45年後、今日で最後という日に乗ってくれたのは奇しくもその人でした。このエピソードに目頭があつくなった方もたくさんおられたことでしょう。お客さんたちとの今にいたるまでの交流の数々には驚かされるばかりです。
この活躍はマスコミの注目を集め、東芝日曜劇場でドラマになり、NHKのテレビやラジオでも活躍されました。
現在は執筆、講演活動のかたわらボランティアとして地元の認知症サポーターをしておられます。
セキュリテイの厳重な会場はなれないので緊張するわとのことでしたが最後まで楽しそうに語り続けてくださいました。青野様の前向きな一本筋の通った生き方を参加者の皆様の胸にしっかり届いたことでしょう。
【当日のご案内状】
三日月会2016年3月度例会は下記内容にて、働く女性の草分けとして活躍してこられた元タクシードライバーの青野輝子さんをお招きしました。青野さんは現在90歳。教員、参議院議員の書生、車のセールスウーマンなどを経てタクシードライバーとなり、8年前、82歳のときに45年間の現役タクシードライバーを引退されました。「孤舟(こしゅう)」の号で句会を主宰する俳人でもあり、ラジオのパーソナリティなどの活動も展開し、現在は、執筆活動、テレビ・ラジオ・CM出演、講演と幅広く活躍中です。長く仕事をし、人生を送ってこられたなかで指針としてこられたのはなんなのか。私たちへ貴重なアドバイスがいただけそうです。多勢の皆様のご参加をお待ちしております。
記
日 時 :2016年3月23日(水)12:15~13:30
場 所 :関西学院大学東京丸の内キャンパス ランバスホール
千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー10階
サピアタワーオフィス3階受付前に「三日月会受付」(11:30~12:10)を設置。
会 費 :1,500円(軽食は11:45から講演前にお出しいたします。)
講 師 :青野 輝子(あおの てるこ)氏 元タクシードライバー
1926年2月5日愛媛県松山市に生まれる。松山女子師範学校長期講習科卒業。
小学校教師、県庁職員を経て、1946年に上京。参議院議員の書生、OLを経験。
26歳で結婚し、1女の母となるが、まもなく離婚。その後、運転免許を取得し、車のセールスウーマンとなる。その後7年間のセールスウーマンにピリオドを打ち、タクシードライバーとなり、3カ月後には社内でも四天王と呼ばれるほどになる。
1969年個人タクシー免許を取得して独立。
1973年個人タクシードライバーの組合を設立し、全国で唯一の女性会長となる。
1990年自らの半生を綴った『ちょっとがむしゃら人生」を出版。これがテレビドラマ化される。2008年12月現役タクシードライバーを引退。
著書『ちょっとがむしゃら人生』『タクシーおばさん交遊録』
タイトル :『駆け抜けた私の90年』
*申込締切は、3月17日(木曜日)(締切厳守)です。人数に制限がございますのでお早めにお申込み下さい。尚、出席される方のみお返事を頂きますようお願い申し上げます。
*お申し込み方法:お申し込みは締切りました
*お問合わせ先:東京支部 TEL 03-5224-6226 FAX 03-5224-6227
E-mail:kg.tokyo@nifty.com
【次回予告】 三日月会4月度例会は4月21日(木曜日)
講師:田中 裕(順天堂大学浦安病院救命救急センター教授、兼院長補佐)
タイトル:『(仮)救命救急24時』を予定しています。
以上