川柳サロン10月例会 お題「収穫」3句+雑詠1句
9月10日(火) 銀座オフィスで開催。出席 8名 投句のみ 4名
今月のお題「収穫」
津田先生の評価+会員よりの得点数
お題「収穫」
◎+6点 収穫の芋煮を囲む北の秋(勝次)(今回の最高点)
○+4点 早く来い子への投資が実る秋(治郎)
○+3点 閉会式メダル得ずとも胸に自負(朔弦望)
○+3点 八十路にはどんな実りが見えるやら(淑子)
○+0点 配るほど採れたじゃがいも今は買う(朔弦望)
○+0点 実りなくとも生きた証がきっとある(壽子)
○+0点 も(捥)いだ梨日焼け少しで規格外(朔弦望)
○+0点 さつまいも茎葉が欲しい文化あり(淑子)
今月の学習
1.収穫後カラスに残す柿1個(敬三)、、、「収穫後なら残せない。→「収穫へカラスに残す柿1個」
2.芋掘りの園児笑顔で差し上げる(勝弘)、、、主客がはっきりしない。→「掘った芋園児笑顔で差し上げる」
3.育つまで過程楽しむナストマト(淑子)、、、「過程」が硬い。→「育ちゆく様を楽しむナストマト」
4.労せずに収穫ばかり期待する(治郎)、、、上5の表現が硬い。→「手間かけず収穫ばかり期待する」
5.狙ってるデパ地下5時にハンターが(たけお)、、、「ハンター」で「狙う」は不要。「ハンターのようデパ地下で5時を待つ」
6.ハロウィンとは祝う収穫教えられ(勝次)、、、中7を見直す。→「ハロウィーン収穫祝うことと知り」
7.能登思う収穫の秋来たらずや(廸和)、、、下5が良くない。→「収穫の秋へ被災の能登思う」
8.実る穂が借り入れ前に流される(勝弘)、、、能登のことだと分かるようにする。→「百万石刈り入れ前に流される」
9.打者専念で50・50を成し遂げる(達夫)、、、→「一刀流で50・50を成し遂げる」
10.豊作を笑顔で祝う案山子くん(敬三)、、、案山子は「へのへのもへじ」が多く、笑顔は余り見ない。
11.銀杏の異臭が秋の先触れだ(壽子)、、、下5の「だ」が良くない→「これも秋の先触れ銀杏の異臭」
12.猛暑で熟れすぎ売れなくなったナシ(純逸)、、、熟れすぎではなく、日焼けが原因。
13.収穫だ当日賞で得た葡萄(廸和)、、、上5の「だ」が良くない。→「これも収穫当日賞で得た葡萄」
14.冒険は実ると信じ負けばかり(治郎)、、、具体例が欲しい。
15.熊がどんぐり腹一杯の冬ごもり(勝次)、、、→「どんぐりで満腹の熊冬ごもり」
16.青々の終戦の日は収穫日(睦夫)、、、終戦のプラス・マイナスを対比している。→「青青と終戦の日は収穫日」
17.夏据え置いて秋の実りがやってきた(壽子)、、、異常気象を面白く詠んでいる。→「夏据え置いて実りの秋がやってくる」
18.おれおれの受け子が渡す見ず知らず(勝弘)、、、指示役が主体で「収穫」が脇になっている。
19.人が育てて収穫するの熊や猿(純逸)、、、→「収穫を前に収穫熊と猿」
津田暹先生の例句
1. 読み終えて脳が潤う趣味の本
2.リュウグウの土産はやぶさ持ち帰る
雑詠
津田先生の評価+会員よりの得点数
◎+9点 手すりなし地下のお店を諦める(淑子)(今回の最高点)
○+2点 減反で米が足りんと大騒ぎ(廸和)
今月の学習
1. 指導したらそれパワハラと指導され(純逸)、、、「指導したらそれパワハラと指摘され」
2. 減反の荒野で嘆く米不足(勝弘)、、、「減反の荒野」がきつい。→津田先生の句「休耕田に嗤われる米不足」
3. 不信任可決されてもまた出るの(たけお)、、、→「不信任可決されても出る知事選」
4.旧友がいざなう昭和時の旅(朔弦望)、、、「しょうわどき」が苦しい。→「昭和時の旅旧友にいざなわれ」
5.大谷が打てば出て来る新記録(達夫)、、、中7がいまいち。→「大谷が打つ度増える新記録」
6.名月を旅のベッドで鑑賞す(壽子)、、、「す」は文語体。→「名月を旅の宿から垣間見る」
7.指相撲はじめは孫に負けてやり(敬三)、、、孫の句の代表例。類想あり。
次回のお題「そろそろ」(締め切りは11月1日です)
11月12日(火)銀座オフィスで開催の予定です。 現在例会は毎月第2火曜日13時30分から16時です。
入会者募集中!
川柳に興味をお持ちの方 是非見学にお越しください。
投句のみのネット会員も募集しています。
ご見学・ご入会等のお問い合わせは、同窓会東京支部( kg_tokyo_soumu@yahoo.co.jp )にお問い合わせください。
指導は著名な津田暹(すすむ)先生。 全日本川柳協会元理事、雑誌「川柳研究」元編集長及び発行人。
現在世話役 石田達夫(s45)
メンバー 男10名、女性2名