7月の三日月会は、学生時代以来、長年音楽活動を続けてこられた上嶋棟一郎氏に「みんなを幸せにする Music  Therapiy 実践」というタイトルで、音楽が人間の心にどのような作用をもたらすのかということについて語っていただきました。それぞれがなんとなく経験を通して感じていること以上音楽には効用があるようです。それを知りたいと思ってくださった37名の皆さまとともに驚きの実践例をお聞きしました。ご参加ありがとうございました。

師匠は大橋節夫氏と日野原重明先生

 上嶋氏は慶應大学在学中からハワイアンに親しみ大橋節夫氏に師事し、元ハワイアン三田会会長として活躍され、現在もハワイアンバンドのリーダーとしてスチールギターとウクレレ担当として地域の音楽活動やウクレレ教室の講師として活動されています。私たちの大先輩の日野原先生とは銀座で経営されていたステーキレストランでの出会から親交を深められました。先生からバンドをやっているそうだね、一緒にやりましょうと誘われ音楽療法の実践に入られたそうです。

実践例

 日野原先生の提唱されていた音楽療法をご自分の音楽活動にとり入れて、老健、高齢者施設、病院、身体障害者のイベント、個人など3700人を対象に実践例をお持ちです。人工呼吸器をつけ意思の疎通ができなかった人が回復し人工呼吸器を外すことができた、翌日から車椅子から不要になった、施設内で誰とも交流できなかった人が一緒に歌ったり会話をできるようになった、意識のない人が目を開けて反応されたりなどの驚きに事例をたくさん伺いました。

 モットーは身近な音楽を楽しく聴き、健康・人生に役立てること。施設に入居している人だけではなく、健康な人でも悩みや迷いがあるし自宅で孤独に過ごしている人もいます。上嶋氏のやり方は出席者に話しかけながら、思い出の曲や楽しい曲を一緒に歌ったりするほか、みんなが楽しめるように飾りつけで非日常の世界を作り、時にはフラにも協力してもらうこともあるそうです。

 最後は参加者がみんなで音楽で楽しむという音楽療法の実践です。三日月会の代表もくまモンの被り物(上嶋氏は熊本の逸品大使)を着用して雰囲気を盛り上げました。5本のウクレレの伴奏で皆さんがお馴染みの「バラが咲いた、銀座カンカン娘、明日があるさの関学バージョン」を全員で楽しく歌いました。

 聞く楽しみもありますが、自分も歌う、演奏するという参加の効果を実感しました。これからも音楽とともに健やかに生きていきたいですね。