E-News & Songs 2月例会実施報告

 2月8日 銀座オフィスにて2月例会を実施いたしました。都合で2名欠席となりましたが、新規ご入会希望の方のオブザーバー参加があり、6名で午後のひと時を有意義に過ごしました。今月は1月に引き続き、「2023年この様なNewsを知っていますか?」と題してDMM英会話のデイリーニュースを読み解きました。

以下に内容をご紹介いたします。

  

 

 1.   Big Generational Gap in Support for UK Monarch     村上剛康

<要点>

    ・英国王は国家元首であっても権力はなく、反対に英国首相は権力があっても元首ではない

    ・国王制の支持について世代間で意見が相違

    ・概観すると高齢者は肯定的、若者は否定的

      65歳以上の高齢者は77%が肯定的、18〜24歳では選挙による国家元首

      を望んでいる   

    ・地域差もあり中心部でバッキンガム宮殿のあるロンドンでは最も否定的

      この調査では、イングランドに比べスコットランドとウエールズで君主制への 

      支持は低い

<感想>

・英国の皇室事情の詳細は私の知るところではありませんが、日本も立憲君主制であり国王/天皇が国家元首であることは同様。

・日本(人)においても皇室の支持は英国と同様に一枚岩的ではないと想像される。

・政治権力をもたない国王/天皇は安心できる。しかし歴史を振り返ると日本のバブル崩壊のわずか(丁度)100年前の1889年に大日本帝国憲法が公布された。それは天皇の絶対性を規定するものであり、その結果は世界大戦に加わり我国を滅ぼしかけた。

・君主制と独裁制はもともと親和性が高いので国王/天皇が政治権力を帯びることには特に注意が必要(日本で天皇を担いで強権政治を行ってきた)。

・国王/天皇の人気・支持が低まることにあまり問題はないであろうが、逆に人気・支持が上がり、政治力を付け始めるとこれは座視できないことになるかも、日本でも、英国でも。

 <意見交換概要>

日本国憲法の天皇の位置付け「象徴」は含蓄があり良いのではなど、多くの発言が出ました。

 

 2.Survey: Japan’s Work-Life Balance Worst in World    南井克之

<記事の要点>

あなたは生きるために仕事をしているのだろうか、仕事のために生きているのだろうか?このバランスを見出すのは、難しいところはあるが、いくつかの研究によると、良いワークライフバランスは健康に良いだけでなく、仕事を上手にやれることも示している。オランダの企業ランスタッドの調査では、日本、米国を含む34か国、3万5千人を対象に行った結果、参加者の94%がワークライフバランスは重要だと思うと回答し、78%がそれを実行しているとの回答あり、それに対して、日本で良いバランスを実行している参加者は63%に留まり、どの国よりも低い結果が出ており、次に低い国はドイツで71%、スイスが72%であった。また、全体の人々の48%は、人生を楽しむことを妨げている仕事は、止めると答えたが、日本は38%であった。 

<読後の感想>

この調査では、データのサンプリング数、調査対象の業界・職場のカテゴリー、年令や所得層など、有意水準に少し疑問を感じましたが、私の17年の海外赴任で感じたのは、海外諸国の働き方は日本とは異なるものでした。パリで目にしたものは、退社時刻になると働き盛りの若手社員が定刻に退社する姿でした。政府から、昼間の仕事が捗るようにと日常的に奨励されているのです。それは、仕事以外に家庭生活を大切にする・・・子供を産み、将来の働き手を増やす明白な政府の政策が背景にあったと聞いていました。帰国する度に、日本では、昔ながらの忖度を考えた長時間労働で、能率が上がっているとは言えない環境を感じました。振り返れば、そのうちに人口の減少が始まり、賃金も上がらず、社会全般に閉塞感が感じられるようになり、改めて今回の記事を読み、ワークライフバランスの重要性を認識した次第です。

 

 <意見交換>

 質問で、ニューヨーク、ロサンゼルス、シャーロットなど、米国での状況を聞かれましたが、特別な状況でなければ、パリと同様、現地の従業員の定時退社は日常的であると回答。日本は高度経済政策の中で、GDP世界第2位の地位を確保しましたが、長時間労働という過激な影を今日まで引き継いできたのですね。日本社会の色々な悪弊の原因ともなる側面を真剣に見直さなければないと思います。

以上

※写真は新月フォトクラブ提供

私たちの話題を引き立てるような写真ありがとうございました。