川柳サロン令和5年8月例会 お題「波」3句+雑詠1句
8月8日(火) 銀座オフィスで開催。出席 会員8名 投句のみ1名
今月のお題「波」
「字結び」について、、、今回「波」というお題で「波平さん54歳威厳あり」という句がありました。津田先生が「字結び可では無い」とおっしゃってます。「字結び可」とは漢字1字のお題の場合、漢字の意味は関係なくその漢字を使って句を作ることです。今回の句も「字結び可」の条件のお題ならOKです。
今月の投句の津田先生の評価+会員よりの得点数
お題「波」
◎+2点 返す波ないのかと聞く歳の波(壽子)
◎+1点 逆波にマイナンバーが飲み込まれ(勝広)
○+6点 マイナンバー波風立てて尚進む(達夫)(今回の最高点)
○+4点 波風も懐かし今はなぎ夫婦(たけお)
○+4点 海静か津波を隠し知らぬ顔(淑子)
○+3点 浮き沈みの人生刻む皺の波(純逸)
○+3点 第9波わかちゃいるが人の波(勝広)
○+3点 人生の荒波越えて凪の日々(純逸)
○+2点 人生は大波小波なんのその(治郎)
○+0点 軍艦島瓦礫に響く波の音(勝次)
今月の学習
1.体調をみつつサーフィン老いの波(淑子)、、、「波」は不要。→「体調を見つつサーフィン挑む老い」
2.人波をかき分け進む夏神輿(敬三)、、、「進む」はくどい。→「人波をかき分けていく夏神輿」
3.藤浪は荒波越えて波に乗る(達夫)、、、「は」は避ける。→「荒波を越えて藤浪波に乗る」
4.送り火を見んと人波めざす橋(壽子)、、、→「送り火を見んと人波橋めざし」
5.波を追う幼子ふたり我もまた(壽子)、、、子を読めば「我」は省ける。→「引く波を追いかける子の後を追い」
6.行く様々の東京駅は人の波(勝広)、、、上5がスッキリしない。→「北へ西へ東京駅は人の波」
7.コロナ波に続き値上げの波寄せる(純逸)、、、→「第9波コロナに続き値上げまた」
8.株急騰山高ければ谷深し(勝広)、、、「波」感が少ない。
9.波平さん54歳威厳あり(たけお)、、、字結び可では無い。お題「波」の意味にならない。
10.許すまじ地球の終わり核の波(勝次)、、、箱川柳的で重たい。→「子や孫へ許してならぬ核の波」
雑詠
津田先生の評+会員よりの得点数
◎+8点 サンダルの外国人に富士が泣く(達夫)(今回の最高点)
○+9点 共白髪相づちうって聞き流す(勝広)(今回の最高点)
○+6点 サラリーマン偉くなるより楽したい(純逸)
○+3点 叔父甥の強面二人涙する(たけお)
○+1点 もう負けそう暑さ加齢のペア怖い(淑子)
今月の学習
1.梅雨明けてあら花がもううなだれる(壽子)、、、→「梅雨最中暑さに花がうなだれる」
2.呆けたけど口の悪さは変わらない(敬三)、、、「口の悪さ」以外に色々言える→ex.「呆けたけど口説き上手は変わらない」
3.ノルマ絶対ゴルフボールで稼ぐ金(勝次)、、、「稼ぐ」はノルマで分かる。→「ノルマ絶対ゴルフボールを振り回し」
次回のお題「和む」(締め切りは9月1日です)
9月12日(火)銀座オフィスで開催の予定です。 現在例会は毎月第2火曜日13時30分から16時です。
入会者募集中!
川柳に興味をお持ちの方 是非見学にお越しください。
投句のみのネット会員も募集しています。
ご見学・ご入会等のお問い合わせは、同窓会東京支部( kg_tokyo_soumu@yahoo.co.jp )にお問い合わせください。
指導は著名な津田暹(すすむ)先生。 全日本川柳協会元理事、雑誌「川柳研究」元編集長及び発行人。
現在世話役 石田達夫(s45)
メンバー 男8名、女性2名